今年は昭和の元号が続いていれば
昭和100年。そして今日は
「昭和の日」で祝日です。CASAに来てくれた中学生・高校生たち8人に「今日は何の日?」と聞いてみたのですが、「昭和の日」と答えてくれたのは1人だけでした。彼ら・彼女らは平成20年~24年(2009年~2012年)生まれで、昭和の実感は全くないようです。
ゴールデンウィークの祝日についても聞いてみました。5月3日の「憲法記念日」と5月5日の「こどもの日」を知っている子はいましたが、5月4日の「みどりの日」は全く認知されていませんでした。改めて考えてみると、これらの祝日は何回か変更になった記憶があります。そこで調べ直してみました。もともとは4月29日が昭和天皇の誕生日で昭和の時代は「天皇誕生日」でした。しかし1989年(平成元年)に昭和天皇が崩御されると「天皇誕生日」が12月23日に変更となり、4月29日は平日に戻る考えもあったのですが、この日はゴールデンウィークの祝日の一つであり国民生活に大きな影響が出ることが懸念されたので、「みどりの日」という祝日にして存続させる改正祝日法が施行されました。「みどりの日」という名前がつけられたのは、昭和天皇が植物学者として自然を愛したことに由来しているそうです。
その後4月29日が「みどりの日」で、5月3日と5月5日の間の5月4日は祝日にはさまれた「国民の休日」とされていましたが、2007年(平成19年)に祝日法改正が施行され、5月4日を「みどりの日」とし4月29日は「昭和の日」となりました。こうした変遷を経て、現在のゴールデンウィークの祝日が構成されていることを再認識しました。「みどりの日」には「自然に親しむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心を育むこと」を目的とし、
「昭和の日」には「第二次世界大戦が起き戦禍に見舞われながらもそこから経済が大きく発展した昭和を振り返って思いを馳せよう」という意味が込められています。
昭和生まれの私でもゴールデンウィークの祝日の変遷については、記憶が不確かなものもありました。平成20年以降生まれの中学生・高校生が祝日を正確に覚えていないのも無理はないのかなと思った「昭和の日」となりました。
小沼 好宏