「鯉」や「兜」に込めた思い

2025/05/06

昨日は「こどもの日」。暦の上では、「二十四節気」の「立夏」であり、「七十二候」の「蛙始鳴(かわずはじめてなく)」でもあり、まさに初夏の気持ちの良い日でした。今日は一転、朝から冷たい雨が降っています。「こどもの日」で気になったのは、15歳未満の子どもの数(4月1日時点)が昨年より35万人少ない1366万人で、44年続けて減少しているとのニュースでした。総人口に占める割合も最低を更新し11.1%、少子化の進行が改めて浮き彫りになりました。

「こどもの日」でもう1つ気になったのは、「鯉のぼり」を見かけることが少なくなったことです。少なくなったのはいつの頃からでしょうか? CASAの周りには農家も多いので、農家の庭では高い木からロープが斜めに伸ばされ、大きな鯉が何匹も泳いでいました。一軒家の庭先やマンションのベランダでもかわいい鯉が泳いでいましたが、ここ数年、ほとんど見かけなくなりました。「鯉のぼり」は、「子どもの健やかな健康と出世を願う」もので、鎌倉時代(1185~)の武家では男の子が生まれると「幟(のぼり)」を立てたのが始まりといわれています。これが江戸時代になると、武家だけでなく庶民にも広がり、鯉の形をした「鯉のぼり」が登場したそうです。

「こどもの日」といえばさらにもう1つ、「兜(かぶと)飾り」です。戦国武将が身を守る防具であった兜。歴史上の名将たちは、身を守るための防具にとどまらず、自らの思い・信念を兜のデザインに込めていたそうです。兜の角のように尖がった部分を「前立て」と呼ぶのですが、人気第一位は伊達政宗の三日月です。三日月を模した「前立て」で、シンプルでカッコいいのです。真田幸村の「鹿の角と六文銭」、上杉謙信の戦いの神「毘沙門天」の「毘」を模したモノ、信長・秀吉・家康の兜も人気ですが、兜といえば多くの人がイメージするのが昆虫のクワガタの角のように上に伸びた「オオクワガタ」でしょう。これは源義経が最初につけたそうです。「こどもの日」に兜を飾るのは、頭部を守る防具であった兜を飾ることが「災いから身を守る」ことに通じたのです。

CASAでは、「こどもの日」に合わせて、小さな「鯉のぼり」を立て、兜も飾りました。義経の「オオクワガタ」の周りに政宗の「三日月」、謙信の「毘」などの小さい兜を並べてみました。祝日には小さな「国旗」も掲げました。CASAに来てくれる子どもたちに伝えたい伝統の1つだと考えています。「鯉のぼり」「国旗」「兜」の写真を載せておきます。正岡子規の「おもしろく ふくらむ風や 鯉幟(こいのぼり)」のシャッターチャンスを狙ったのです…。

ゴールデンウィークも今日が最終日です。天候が悪いと気分も落ち込みます。長い休み明けには、学校に行きたくない子も出て来る傾向があります。そんなことが起きないように願っています。CASAの「鯉のぼり」や「兜」には、そんな思いも込めています。

小沼 好宏





 

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