数日前にCASAの下駄箱を整理していると
「黄色いスポーツシューズ」を発見。もう5~6年前に購入したモノで、履いてみると少々派手で足が浮き上がっているようにも感じ、「もう捨てようかなぁ~?」と口にすると、たまたまそばにいた高校生のYちゃんが「いいじゃない!
ドクターイエローみたい!」との嬉しい言葉。その日以来、機会があるごとに「ドクターイエロー」を履いている自分がいます。「この感情は何だろう?」と考えていると、「断捨離」の提唱者と言われる「やました ひでこ」さんの「断捨離」(2009年発行・マガジンハウス社)を思い出し改めて読んでみました。
この本によると「断捨離」とは、「単なる掃除・片づけとは異なり、モノの片づけを通して自分を知り、心の混沌を整理して人生を快適にする行動技術」と定義しています。「片づけを通じて、『見える世界』から『見えない世界』に働きかけていく。そのためにとる行動とは、『断=入ってくる要らないモノを断つ』『捨=家にはびこるガラクタを捨てる』、そして『断』と『捨』を繰り返した結果訪れる状態を『離=モノへの執着から離れ、ゆとりのある自在の空間にいる私』を得ること」です。「もったいない・使えるか・使えないかなどのモノを軸とした考え方ではなく、
このモノは自分にふさわしいかという問いかけ、つまり主役は『モノ』ではなく『自分』。『私が使う』→『必要』という考え方です。主語は常に『自分』。そして時間軸は『今』。今、自分に不必要なモノを手放し、必要なモノを選んでいく。この作業は『見える世界』から『見えない世界』に働きかけ、
結果、自分自身を深く知ることに繋がる」と続きます。
そうなんです。この「ドクターイエロー」は、私に「見えない世界」を改めて思い出させてくれました。「ドクターイエロー」とは、東海道新幹線・山陽新幹線の安全運転を確保するための「点検用新幹線車両」の愛称です。車体が黄色いために「ドクターイエロー」と呼ばれ、「見ると幸せが訪れる」という都市伝説を持つ「新幹線のお医者さん」です。CASAにおける
私の役割の第一は、「CASAに集う人たちの安全確保」です。そのため毎朝最初に行うルーティンは、各部屋の状況確認→運動空間の器具類のチェック→私道花壇の確認です。「黄色いスポーツシューズ」との再会は、私に
「ドクターイエロー」の役割を再認識させてくれました。加えて、毎日各部屋をチェックしていて感じるのは、発足当初は色々なモノを整備しようとの思いが優先していたのですが、最近思うのは「スッキリした空間づくり」です。各部屋の目的を再確認しながら、
「各部屋(=自分)が不必要とするモノ」を「断捨離」していきたいなと考えています。
また、「派手な黄色いスポーツシューズ」を「ドクターイエロー」に大変身させてくれたYちゃんに感謝です。彼女の感性は鋭く、言葉選びも常に適切です。CASAは
「プラスの言葉が行きかう空間」でありたいと思っています。
「ドクターイエローシューズ」の写真を載せておきます。
小沼 好宏