「今朝のあいさつ」では、子どもたちの口々から「あれはフェアーじゃない!」「ダメでしょ!」「何考えてんの?」などの言葉が聞こえました。「あれ」とは、「トランプ大統領がサッカーワールドカップの試合でレッドカードを受け今日の試合に出られえないはずのアメリカのエース選手の出場を、仲良しのFIFA(国際サッカー連盟)の会長に電話して出場できるようにした」という扱いのことです。
「フェアープレー」を基本とするスポーツの世界で信じられない出来事です。
日本時間の今朝9時キックオフの「ベルギーvsアメリカ戦」、レッドカードを受けている選手は試合開始から出場してきました。アメリカの監督は「今回の決定以上に公平な判断はない。サッカー界として歓迎すべきだ」と語り、一方のベルギーの監督は「FIFAのオフィスでは7月5日(扱いが決定された日)がエイプリルフールにあたるとは知らなかった」と皮肉を込めて語りました。同時に「今回の決定への対抗措置を、代表チームだけでなく
サッカーという競技の誠実さや倫理を守るために検討する」と説明しています。
試合はベルギーがアメリカに4ー1で勝ちました。アメリカは自分たちの持ち味を発揮できず、ミスを繰り返し敗れた感じがします。選手たちの
心のどこかに「今回の決定は、フェアープレーの精神に反する」という負い目があったのではないかなぁと想像しました。私がレッドカードを受けた選手なら「自ら出場しない」、監督なら「選手を出場させない」という選択をしただろうなとも考えました。ワールドカップレベルなので、大人の事情があり過ぎてきっと難しいのでしょうが…。
「フェアープレー」の
「fair」には「公平・公正」という意味の他に「美しい・きれいな」という意味もあるそうです。子どもたちには「fair」を身に着けて欲しいと願いますが、今回のように「fair」ではないものに触れて
逆に「fair」を学ぶには絶好の出来事だったかなとも考えます。今、世界中で「権力」からの「押し付け」に抗えない不条理が蔓延しています。今回はこれを正す一例となるよう今後の動きを注視しています。
6年ほど前、「子どもの声がうるさい!」との苦情がありました。
110番通報でいきなりお巡りさんが現れました。お巡りさんの「子どもの声がうるさいとの苦情がありました」の一言に、
小3だったSさんは思わず「ゴメンナサイ」と謝りました。それに対し私は、「みんなは今、お巡りさんからうるさいと注意を受けるほど大きな声を出していたかい?」と問いました。みんな首をふりました。お巡りさんの調査に協力し、「苦情に相当するような子どもの声はなかった」という結論になりました。「お巡りさんなどに注意されると、悪いことをしていなくても思わず謝っちゃうことがあるけどそれはダメだよ。まず相手の話を聴いて、その上で事実を説明しようね。
間違っていることには間違っていると言える勇気を持とう!」と話し合いました。Sさんは今中3、女子バスケットボール部のキャプテンを務めています。CASAはこんな生きた経験、世の中を学ぶ場でもありたいと思っています。
小沼 好宏