アゴをあげよう!

2024/04/01

今日から新年度。CASAがスタートして10年目に入りました。CASAに集ってくださる皆さん、「毎朝のあいさつ」をしてくださる皆さん、支援してくださる皆さん、これまで関係してくださった全ての皆さんに感謝します。私道入口で「朝のあいさつ」を始めた当初は、「おはよう!」と声をかけても返事を返してくれる子は、ほとんどいませんでした。「知らない人に声をかけられても、返事をしてはダメ」と教えられていたのでしょう。そのうち学校で「知らないおじさんが、毎朝子どもたちに声をかけている」との噂が広まったようで、校長先生と生活指導の先生がお見えになり「不審者尋問」を受けました。それが今では、小学生は「おっちゃ~ん、おはよう!」と大きな声と笑顔で駆けよって来てくれます。中学生とは軽く手を挙げてあいさつを交わします。保育園へ通うちびっ子たちは、パパ・ママに抱っこされながら、手足をバタバタさせながら「キャッキャ」とあいさつをしてくれます。そして地域の大人の皆さんとも自然と「笑顔のあいさつ」が広がっています。

活動が軌道に乗り出すと、ある日突然お巡りさんが現れました。「子どもたちの声がうるさいと苦情があった」とのことです。また、私道で4m超のヒマワリを育てていたのですが、「ヒマワリが枯れて汚い」と苦情になりました。これらの苦情には、真正面からきちんと対応し、子どもたちとも話し合いながら問題解決にあたりました。子どもたちの中には、「うるさいと文句を言う人や枯れたヒマワリが汚いという人がお巡りさんに捕まればいいんだ」などの意見もありました。そういう気持ちや考えも理解できます。「でももうちょっと考えてみよう」「何らかの理由で子どもの声だけがうるさいと感じる人がいるかもしれない」「自分と違う見方や考え方があるかもしれない」「クラスでも自分と違う人たちが悪いと考えるといじめにつながるかもしれないよ」など、じっくりと話し合う良い機会になりました。苦情への対応は、運営方法の見直しにもつながり「苦情は財産」だと考えています。

CASAでも上記のような悩みに直面してきました。日本では何か問題が発生し悩んだり・落ち込んだ時に「くじけないで!」「負けないで!」「ガンバレ!」などと抽象的な激励をします。アメリカではそんな時に「Keep your chin up!(君のアゴをあげよう!)」と励ますそうです。「アゴをあげる→胸が広がる→呼吸が深くなる→広い空が目に入る→気分が前向きになる」というプラスの行動が生まれるのです。CASAもここに集う子どもたちも、いつも全て「順風満帆」と行かない時もあるでしょう。そんな時には「Keep your chin up!」を実践しチャレンジしようと新年度初日に思いを新たにしました。

CASA私道で「雨に打たれてうなだれたスイセン」と「アゴをあげて立ち直ったスイセン」の写真を載せておきます。

小沼 好宏







 

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