春の5K

2024/04/22

「春の5K」をご存知でしょうか? 春に注意が必要な頭文字が「K」で始まる「強風」「乾燥」「寒暖差」「花粉」「黄砂」の5つが「春の5K」です。まずは「強風」。立春(2月の初め)後に最初に吹く強い南風を「春一番」と呼びます。春になるとこの暖かい空気が流れ込んで寒気とぶつかり合うことで日本海で低気圧が発達し、日本列島に春の嵐をもたらします。風速10m/秒以上の強風日数は4月が最も多いそうです。2つ目は「乾燥」。春の移動性高気圧は大陸側から発達し、夏の太平洋側から張り出す高気圧とは違い、乾燥した空気を持っています。東京の月最小湿度のデータ(2021年)をみると、最も低いのは4月の10%です(最後にグラフ掲載あり)。3つ目は「寒暖差」。春は暖かい日が増えてきますが、朝晩はまだ冷え込んだり、一時的に冬型の気圧配置に戻って真冬の寒さに逆戻りすることがあります。一日の中での気温差も、日ごとの気温差も大きくなり気温変化が激しいのです。4つ目は「花粉」。スギ花粉はだいたい2月から3月で、スギ花粉が終盤になると入れ替わるようにヒノキ花粉が飛散し、5月初め頃まで花粉症シーズンが続きます。最後に「黄砂」。春になると中国の内陸部の砂漠域で大量の砂が強風によって巻き上げられ、上空の風に乗って日本へ運ばれてきます。

この「春の5K」により体調を崩す人が多くいます。CASAでは、空気清浄機、加湿器、エアコンなどを使い「春の5K」に配慮しています。風速10m/秒の強風は停めている自転車が横倒しになる強さですが、CASAに来てくれる子どもたちの自転車が倒れたり、私道に敷いている人工芝がめくれ上がってしまうことがしばしばありました。人間の健康に快適な湿度は50%前後で、40%を下回ると喉などのバリア機能が低下しやすくなるそうです。うがいの大切さがここにあります。また、強風と乾燥の中、出火件数も春が一番ので注意が必要です(最後にグラフ掲載あり)。寒暖差が7℃以上になると体調を調節する自律神経が過剰に働いてしまい「寒暖差疲労」が起きて体調不良の原因にもなるそうです。「花粉」や「黄砂」も舞っているのでマスクもまだまだ必要かもしれません。

CASAに集う子どもたちとも「春の5K」について話題にすることがあります。また、中学2年生の理科では、ちょうど気象の章を勉強していたところでした。「気圧」「湿度」「前線」「天気と季節風」などについて「春の5K」を題材にしながら勉強すると理解も深まったようです。CASAでは、「ワイワイ広場」「ワイワイ部活」「ワイワイ食卓」「ワイワイ学校」を「活動の4本柱」と位置づけ、「くつろぐ」「あそぶ」「たべる」「まなぶ」を実践しています。

「春の5K」を理解する中で、データの大切さも改めて学びました。
「東京の最小湿度」と「出火件数」のグラフを載せておきます。

小沼 好宏



 

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